ヘッドライトを交換した

<2021年2月>

今まで装着されてきた純正コイトライトです。ガラス面が球面をしているシールドタイプで、この表面の丸いライトは今は入手する事ができません。ガラス表面が平らなものは今でもコイト製が入手できますが、シールドライトではなく、バルブ交換式になっています。
今回外すシールドバルブタイプは、長年使っていて劣化も考えられるので保管に回すことにして、今でも入手出来る平面ガラスのコイトライトに交換することにしました。

 

ライト本体を交換する作業は比較的簡単です。まずライトを上げて、ヘッドランプベゼルを固定しているビス(左右四か所)を外します。

 

ビスは左右ライトで計8個。(片側のベゼルの左右に4個)

 

ベゼルのすき間から内装剥がしのヘラのようなものを差し込み、広げてベゼルを外していきます。何か所かのはめ込み部分を外しすとベゼルは簡単に取り外せるようになります。使うヘラは樹脂のような傷を着けないものの方が良いかと思います。

 

はめ込み部分を外し、すき間を広げています。

 

外れました。見たことろあまり傷みも無いようなので、これは掃除して再使用します。

 

古い車となると新品パーツの入手は限られてきますが、ロードスターのパーツはメーカーのレストアサービスも始まった事もあり、復刻生産されたパーツもあるので、製造廃止が進んだ一時期より多く新品が購入できるようになったと聞いています。

 

このパーツも入手できるのか調べてみると片方3500円程度で入手可能のようです。(NA01-50-741・NA01-50-751)
樹脂やゴムのパーツは必ず劣化するものなので、新品が入手できるという事は、好きなクルマに長く乗り続けたいと思う者にとって、本当に有難い事です。

 

ベゼルを外したヘッドランプ部。中を見てもあまり汚れも無く、傷みも無いようです。ライトだけ交換することにします。
このような部分を見ても丁寧に使われてきた個体なのだと確認できます。前のオーナーさんに感謝です。

 

ライトを固定するリングの固定部。ダルマ型をした穴のライト固定リングです。

 

リングは矢印の3か所でビスを使いライトを固定しています。
この三か所の固定位置は必ず同じ位置に固定されるよう角度が決まっています。穴が合わない時は、リングを回していくと必ず3か所の穴が合う位置があるように設定されています。(リングの継ぎ目を上にするようになっている)

 

外したものを見ると固定部分に錆びと変形があります。使えないレベルでは無いのですが、古い車のパーツはあるときに交換しておかないと、製造廃止になるものも出てくるので思った時に交換した方が良いかと思います。(念のため古いものも保管)
ロードスターに限っては現在でも主要部品を供給してくれるようになりましたが、多くの旧車はそれで苦労するのです。

 

これはロードスターのものですが、このパーツの似たような他車用をストックしていたので、使えないか比べてみることにしました。ライトのサイズは規格ですから円(ライト外径)の大きさは問題ないと思われますが、流用できるか否かは図で示した高さにかかってきます。

 

ストックしていたのはロードスターより20年程度古い昭和のニッサン車のリングですが、測ってみると固定部分の高さも同じです。穴の形状が楕円である以外、形状はほぼ同じです。

 

ニッサン車のリング。
現在パーツとして日産部販から入手出来るものは、穴がこのように楕円ですが、このパーツも当初の形はロードスターと同じダルマ型が装着されていました。

 

リングの側面に刻まれる刻印も同じ記号が刻まれています。このライト廻りのパーツは両車両とも製造元がコイトだから、この部分は共通パーツを使って仕上げているのでしょう。比較の結果、持っていた日産車用のリングも使える事がわかりました。
でもマツダからも(NA01-51-033A)新品リングの供給が現在ありますから、何も日産用(車はS30型)のパーツを流用して装着する必要はないでしょう。

 

他の部分も見ておきます。
ライトの受けのパーツに刻印が見えます。このパーツも部品表では左右別の番号が振られているので、左右で作りが違う事がわかります。

 

KOITO JAPAN の刻印を読むことができます。ライトパーツは一式コイトからの供給のようです。

 

 

左側ライトの左右及び高さ調整用のネジ位置。この「ネジ位置の違い」が左右で違う部分です。

 

交換時、このネジには触らないようにしないといけません。ただでさえライトが上がるシステムの場合、上げ下げしていると光軸がずれてしまう事が多いと聞いていますので、必要の無い時は触らない方が良いかと思われます。

 

こちらは下側に付く上下の調整用のネジ。(NA01-51-037)
触らず見るだけです。

 

リングの固定用のビスです。片側3か所で固定されていますので車単位だと6本必要です。小さいのですが一つ250円程度する見た目より高額なビスです。
(B481-51-0E3)

 

ライトに差し込むカプラー部分。結構太いハーネスを使っています。

 

組付けは飛ばしましたが、平面のコイトライトを装着したことろです。ガラスレンズにカットが施してあるので、あまり見た目は変わりません。でもレンズが球面と平面だと、空気抵抗は若干変わるような気もします。
私の場合、空気抵抗云々のレベルまでスピードを出す事もないから、あまり変わらないのでしょうけれども、個人的には球面の丸い方が見た目が良く好みです。

 

そうは言っても、ロードスターの場合、普段はライトが閉じているのですから、ガラス面のデザインについてはあまり気にしなくても良いものなのでしょう。

 

本当はこの球面レンズをコイトが再販してくれると良いのですが、この昭和時代のハロゲンが装着されるクルマの製造は今後行われないでしょうし、今現在この丸形ライトを使っているクルマだって今後は少なくなる一方です。レンズを丸くして再販してくれ、と言ってもそれは難しい事でしょう。
平らなガラスでも補修パーツを継続して供給してくれるだけマシと考えます。

 

球面シールドの裏側。
どうしても球面を着けたいという場合、デッドストックを探す事になりますが、そこまで拘っていませんからこのまま平面レンズを使う事になりそうです。

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