NAロードスターのメンテナンスポイントで「ラジエター樹脂が茶色になったら交換時期」という記事をよく目にします。
それからしますとこの車はまだ樹脂部分は黒く見えます。どうしようかしばし悩んだのですが、今回のタイミングベルト交換ではクーラントも抜くし、フロント周りを外して作業することになるのだから、どうせなら一緒に交換してしまおうという事に決めました。

ただ純正は少々高かったので「クーリングドア」のラジエターをチョイスしてみました。
純正品の1/4で買えてしまう製品の品質はどうなのでしょうか。試してみます。
純正品価格:63,850
クーリングドア:15,900(共に税別)

届いたラジエターに入っていた取り扱い注意書には
・ホースは新品を使う事
・バンドは締めこみ式が望ましい
・ドレンコックは増し締めをしない
・3年もしくは6万キロでホースは交換してほしい?
等と記載されています。なるべく守る事にします。
まずは下周りの作業を楽にするためアンダーカバーを外します。ついでに洗った・・
今回はタイミングベルト交換と同時作業ですので、車両下側からもすっきり見通せるようにしておく必要があります。
ラジエターの取外し作業に取りかかります。
まずは今使っているラジエターのクーラントを抜いてからラジエターアッパーホースを外します。
こちらは見えるので比較的簡単に外せます。
次にラジエター固定ボルトを外します。左右二か所にこの太いボルトが使われています。
ラジエターはこのボルトさえ外せばあとは下側にゴムのマウントで挟まっているだけだから引けば抜けます。
でもその前にラジエターに付いている電動ファン2つを外す作業が必要となります。
ラジエター裏のファン。
一つは樹脂製のファンでもう一つは金属製です。
これらはそれぞれボルト4か所で留めてあるので外します。
上側2箇所は見やすいのですが、下の2箇所は下から覗いて確認してからの方が作業し易い感じです。
コネクターも抜いて取外します。
ファンを外したらラジエターを引き抜きます。ラジエターは上下2箇所、左右計4か所でゴムを介して固定されています。上側二つのボルトを外してあとは引き抜くだけ。
写真の下側ゴム部分は受けに挟まっているだけですから真上にグイっと引けば抜けてくるはずです。
これがゴムの下側部分。
ボディー側の受けに挟まっている部分。
これはボルトで固定されている上側部分。
振動吸収のためゴムが使われています。
新品には付属していなかったので、これらのゴムの部分は新しいラジエターに移設して使います。
新しいラジエター。57段あります。
純正ラジエターは59段。
純正の方が目が細かく区切られているようです。
新しいラジエターを拡大。
純正ラジエター。
やはり細かく区切られているのは純正かな。
でもサーキット走らないし、お値段も違うのだからこの程度は仕方ありません。
作業に戻りまして・・・
ラジエター取り付けパーツを古い方から新しい方へ移設するため外してつけようと思ったらうまく入りません。。
穴のサイズが小さく、ロッド部分が入りません。
仕方がないので穴を拡張します。
この程度は製造誤差の範囲ということで。
もう一つのボルト取り付け用の穴、こちらは大丈夫でした。
このゴムパーツを分解してゴムだけを先に通し後から金属のベースを入れます。
こんな感じでゴムを入れる。その後金属部分を。
これでこのラジエターをボディに装着できます。
ラジエターの注意書きには新しいホースを使うよう指示もありましたからアッパー、ロワ共にホースは新品にします。
ロワホースは変な形に曲がっていますのでこちらのエアクリーナーボックスを外さないと作業が出来ません。
エアクリーナーの固定ボルトを数か所外します。
クリーナーケースはボルト数本で留まっているだけですから簡単に外すことができます。
これでロワホースの交換作業がしやすくなります。赤矢印のホースを外し、交換します。
ホースを抜くにはホースプラッカーを使いました。これがあっても狭いので作業しにくい。
抜けました。ここはどうせ交換するからと、作業しやすいように切ってしまっています。
中間パイプ部分の固定ボルトを外します。
こんな形をした長いロワホース。取外しにあたり、作業がし易いように先端を少し切っています。
中間パイプの金属は錆が出ていました。良い機会なので交換します。
パイプ一式。
中間パイプ。
純正のスチール製。さびにくいステンレス製もアフターパーツとして出ているようですが今回は純正品で交換しています。
この際だからとリザーブタンクも交換しています。こういった樹脂パーツは専用品だから純正パーツが無くなると中古品を探すしかなくなります。まだ供給してくれるのだからありがたい事です。
旧ラジエターには通風効率を上げるためのものでしょうかスポンジのテープが上下に貼られています。
こちらは妙に長いスポンジ。
これは入手していないので後日検討します。
交換した新しいラジエターにホース類やファンをセットし、(タイミグベルト交換後ですが)クーラントを入れしばらくエンジンを回し暖機してみたところ、キャップ付近から白い湯気が出ています。
今回はキャップも新しいものに交換していたので、純正じゃないものを付けたのがいけなかった?と元のオリジナルキャップに戻したりして対処してみたのですが湯気が少し出てしまう状況は変わりません。
原因は何だろうとしばらく回しながら考えていたところ、いつの間にか湯気は収まり、ラジエター本体部分からの漏れもありませんでした。湯気は何が原因だったのかわかりませんがラジエター交換はうまく完了したようです。
後日、上側の隙間(ラジエターとフロントパネルの間)に市販の防水スポンジテープを張ってみました。写真はスポンジを取り付ける前。