この車を購入後、初めてのメンテナンス。
タイミングベルトの交換時期は10年もしくは10万キロの早い方で交換が必要とのことであり、すでに20年以上経過しているこの車は交換の時期が来ています。
(距離は交換時期に達していないのだけど)

交換を一度もしていないことは購入前にヘッドカバーのシールでも確認していました。
パーツを手配。
NAロードスターの保守部品はマツダのレストアプロジェクトで再生産を決めた事もあり、比較的入手しやすいとの事で助かります。
でも調べてみるとちょっと注意も必要なようで、パーツは1600と1800で違いがあったり同じ1800でもシリーズ違いで違うパーツがある事が分かったので、今回使う部品もよく確認して注文しました。
尚今回は純正品ではなく、純正品を作っているメーカー(他社用かもしれないけど)の「互換品」を注文してみました。
届いたタイミングベルト、ウォーターポンプ、テンショナーベアリングのセット品。
サーキットを走る気も無いし、不安なく一般道をドライブが出来きたら良いと思っているのでこれらをチョイス。
GMB ウォーターポンプ品番。
この他にもOリング等の細かなパーツをいくつか購入しています。
これまでの経験上、やみくもにバラしていくと必ず元の状態がわからなくなるので細かく写真を撮っておきます。
他に交換すべきパーツは無いかと見極めながら作業。
このあたりのホースは状態がよさそうなので再利用で大丈夫かと。

ヘッドカバー後方。
1800はこちら側(排気側カムシャフト)にタイミングセンサーがあるとのこと
センサー付け根からのオイル漏れはよくある症状と言われているのでOリングを交換する予定。
因みに1600は吸気側にセンサーが装着されているようです。
ラジエターも同時に交換しようか?
ラジエターの樹脂部分が茶色になってきたら交換時期のようです。このラジエターはまだ変色は無いのでどうしようかちょっと悩んだのですが、今回クーラントを抜いて作業するのだから交換してしまうことにしました。
1800のプラグコードは4-1-2-3の順にイグナイターに刺さる。
順番を写真で記録しておきます。
ここも1600だと並びが違うらしい。
タイミングベルト交換作業へ
まずは邪魔なパーツを外していきます。
エアインテークのパイプを外しているところ。
ネジを回しバンドを緩めてひっこ抜くだけ。
固着していて軽くは抜けないかもしれないけど、うまく回したり引っ張ったりすれば抜けるはず。
反対側スロットルボディ側も同じように。
ここも固まっているかも。
繋がっている細いホースもはすしておきエアインテークパイプ部分を抜きます。
このヘッドカバーの前側につく2個所のクランプ固定ボルトもここで外しておいてもよいかと思います。
この後の作業にこのホースが邪魔ですから。
次はストラットタワーバー。
ここも作業の邪魔になります。
ここのロックナット(4個)は全て錆が出ていました。
外したナット。
すこい錆。錆びやすいのでしょうか。
交換するため注文したマツダ純正フランジナット
本来の色は黒のようです。
H001-28-333
タワーバーの取り付け部分の裏側はちょっと汚れてましたね。
若干の錆も見えるので掃除して塗装しておきましょう。
むき出しのスロットルの穴等にはゴミの混入を防ぐため蓋をしておきます。
ここまで外してくるとベルト回りが良く見えるようになってきます。
ただベルトやホースを目視で見ても傷んでいるのかどうかよくわかりません。
次はクーラントを抜くためアンダーカバーを外します。
外さなくてもクーラントは抜けるかもしれないけど、今後の整備を踏まえて無い方が楽だから外しました。
アンダーカバーは樹脂ですね。
アンダーカバーには左右2箇所のボディからのロッドと共締めで固定するナットがある。 そこ以外はボルト9か所留め。
ボルト9か所と書いたけれども、前側3か所はタッピングスクリュウでサイドと後ろ側はボルト留め。(6か所)
アンダーカバーを外すと下回りが良く見える。
ここから見る感じだと各パーツは概ねきれいな状態かも。
ラジエターコックが見える。
緩めてクーラントを抜きます。
外したドレンプラグ。
ラジエターの交換は違うところで詳しく記載します。
クーラントを抜いたらサーモスタッドのホースも外せるようになります。
でもこのホース内部には少量のクーラントが残っているからこぼれ出てくる分を受ける器を置いておくと良いでしょう 。

長年使用されたホースはがっちり固着して外れないので、外すにはこのようなリムーバーがあると便利。
ホースのすき間にリムーバーの尖った先を入れ一周させることにより固着を解くもの。
今回初めて使ってみたのだけれど、とても簡単に剥がすことができました。
ベルトを外す作業。
この車のラジエターファンは電動式だから、私には馴染みの呼び名の「ファンベルト」ではないのでしょう。
ベルトは2本掛かっています。
オルタネーター・ウォーターポンプ用とパワステ・エアコン用です。
外側のベルトを緩めるにはこちらのパワステプーリーの中のナットを緩める必要があります。
クランクシャフトを回し、プーリーをこの位置に固定して長めのソケット(14)を使い緩めましょう。
その後プーリー上のテンション調整部分を緩めてベルトを外します。
パワステプーリーの中のボルトはかなり強く締まっているので、このくらい長いロッドを使わないと安全に緩まないかも。
ベルトを緩める前に・・・
作業が前後しますが、ベルトがきっちり張っているうちにウォーターポンププーリーのボルト3本も緩めておくと良いかと思います。
ベルトを緩めてしまった後ですとプーリが回転してうまくボルトを外せません。
内側のベルトを外します。
まずはオルタネーターの黄色矢印部分2個所を緩めます。するとオルタネーターが内側に動くようになるので、本体をずらしてベルトを外します。
ボルトを緩めてもオルタネーターが動かない場合はプラスチックハンマーでちょっと衝撃を与えると固着が取れるかも。
あまり痛んでいないようでした。
でも良い機会だから交換。
次はヘッドカバーを外す作業です。 カム角度センサー部分のボルトを外します。
周りの外せるコネクターも外しておきます。
横についているので見えにくいボルトです。
ステイと共締めになっています。
そのセンサーと逆の位置にある(イグナイター横)についているボルトも外します。 見えないけどイグナイターの反対側にももう一か所ボルトがあります。
ヘッドカバーを固定しているボルト11本を外します。 ボルトは全てこの長さでした。
場所によってはきれいなところもあったりして。
なぜでしょう。
ヘッドとカムシャフト。
普段あまり見る事のないところです。
ウォーターポンプホース付近のホース取り回し。
タイミングベルトカバーに共締めされるクランプの止め方等も組みつけの際間違えないよう写真を撮っておきます。