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ユーノスロードスター1800シリーズ2  
   <VRリミテッド-B>

NA型ロードスターは1989年から1997年まで、当時の一般的なモデルサイクルからすると、比較的長く生産されました。
1600ccで販売が開始され、1800ccシリーズ1、1800シリーズ1.5を経て1800シリーズ2の最終モデルまで外観はほぼ同じまま改良が加えられ、世界に向けて合計43万台程生産された車のようです。
途中、特別仕様の限定車が何車種か発売されたのですが、1996年に発売された限定車が「VRリミテッド」になります。
このモデルは「1800シリーズ2」に該当し、NAロードスターとしては終盤に近い時期に販売されています。

正確には「VRリミテッド・コンビネーションB」と呼ぶのですが、先に発売していた「Sスペシャル」という走りを強化した車をベースに800台の限定車として販売されました。NA型はその翌年末には製造が打ち切られてしまうという時期であり、各部が煮詰められた車両である半面、コストダウンも進められ、機能的に省かれてしまったパーツも多くある車両でもあるようです。


そのコストダウンに当たるのかわかりませんが、ベースであった「Sスペシャル」にはBBSのホイールが装着されていたようですが、こちらには変更された15インチホイールが装着されました。走りに振ったグレードの新たな限定車を発売したのですから、そこはBBSが付いていても良かったようにも思えます。

 

また機能面ではそれまでより軽量なフライホイールを採用したことにより、アクセル操作の応答性を向上させ、最終減速比を4.300とローギアード化したことで発進から中速域までの加速性が良くなり、さらにコンピューターを変更させることにより、空燃比を最適化し、高回転域でのトルクや馬力も向上しています。
結構立派なストラットタワーバーもこの車では純正装着だったようです。他のNAと乗り比べてはいないので、機能面の向上やタワーバーの装着による違いは比較ができず分からないのですが、NA最終型という事もあり、楽しく走ることが出来る車だという事だけは、運転していると良くわかります。

省かれた主な部分として挙げられるのが油圧計の表示機能、サンバイザーの二分割の廃止等です。他にもあるようですが、幸いな事にこのモデルしか乗っていないので、コストダウンされた部分もほとんど気になりません。
因みに機能が省かれたという油圧メーターですが、このモデルですとエンジンを掛けると針が真ん中付近まで動いて止まる感じ?に対し、初期のNA6ですと油圧に応じ左右に振れるとの事。

この車を購入する前には、できれば「緑×タン内装」に乗りたいなと思って探していたのですが、良さそうな車があるからと旅行を兼ねて見に行ったところ、カラー違いではあるものの、想像していたより各部の状態がすごく良かった事と、NAに共通する「全体的に丸みを帯びたデザイン」と「飛び出る丸目のライト」の魅力に負けて購入する事を決めました。


「飛び出るライト」
安全性が強化された現在では、ここまで出てくるライトの車は、歩行者保護等の問題で製造することができないはずですから貴重な存在です。
私も過去には「四角いライト」が出てくる車(過去に乗ったことのある車)には何台か乗った事があったのですが、この「丸いライト」が出てくる車には乗った事がありませんでした。丸いライトはとても可愛らしく良いものです。


ライト収納時のスタイルも奇麗だし、小柄なボディーサイズがよい感じ。初代ロードスター(NA型)の中でも軽快な走りを楽しむのなら1600が良いと言われていますが、この車両(1800シリーズ2)も良く曲がるしエンジンもそこそこ回ります。ギヤの入りも良くストロークも小さいので、とても楽しくドライブが出来ます。しいて不満な部分をあげるならば、運転席が少々窮屈なのとカップホルダーのスペースも無いコンソールまわりでしょうか。

 

 

VRリミテッドBのボディーカラー。一見すると緑色の車には見えない濃いグリーン( エクセレントグリーンマイカ、カラーNo.11Q)。写真で初めて見たときは黒かと思いました。この車は前のオーナーさんの保管方法が良かったのでしょう。30年が経過したオリジナルのペイントなのに艶があります。

新緑の中、深緑の車でドライブ。
ほぼノーマルの後ろ姿。

 

現在の運転席。
ステアリングはモモ製の純正装着品ですが、写真のシフトノブ及びコンソールは他車流用品と他グレードからの流用品。
内装の色はシートを含め基本的には黒色で統一されています。

 

シートも専用品。
タン内装には及ばないかな?と思うものの、黒で統一された皮張りシートや内装、革巻きモモステアリングも、統一感があって良いものです。
シートに入っている緑の「Roadster」の刺繍もきれいです。
現在は他のシートに変更しています。


購入時のシフトレバーとコンソール。
本来のシフトノブはサイドブレーキと同じ金属製のシルバーノブ。でもこの車を購入した際に装着されていたのはオプションのナルディ製ノブでした。
黄色矢印の「EUNOS」が刻まれた四角いプレートも(この車以外にも装着されるものではありますが)VRリミテッドの標準装備品です。

 

購入時から付いていたカセットステレオ。
私が若いころはカセットテープ全盛期でした。お気に入りの曲を編集して車で聴くのが楽しみでした。
何度かの引っ越しを経て、その頃のテープはほとんど紛失してしまいましたが、手元に残る当時のカセットテープを入れてみたら再生できました。残念ながら、現在のデジタル再生機器ほどクリアな音ではありません。再生が可能という程度でしょうか。

使えたカセットテープ
当時のオーディオが今でも動き、40年以上前に録音したテープで音楽が再生できるのは嬉しいものです。但しテープもデッキも古いので、内部でテープが絡まり壊れてしまうのも怖いので(当時から夏の車内でたまに起きた)カセットテープは出しておいた方が良いです。
「小西六」という会社名だった現在の「コニカミノルタ」から出ていた「マグナックスカセット」にアナログレコードの「ビートルズ・グレーテストヒッツ」を録音したテープ。すべてが懐かしく感じられます。

 

通常NAロードスターシリーズで、外観からグレードを見分ける事は少し知識のある方でないと難しいと思うのですが、この車には「VRリミテッド先着500台限定プレゼント」メーターパネルが付いていたため、ここを見ればとりあえず「VRリミテッド」というグレードであることがわかります。当時どのように装着されたのかはよくわかりませんが、現在販売されているVRリミテッドの中古車には、これが付いている車が少ないように感じます。VRリミテッドはタイプがA・Bあり、合計1500台造られたので確率的には1/3。気に入らなくて外してしまった人も多いのでしょうか。

 

「1800シリーズ2」のリヤに付く「Roadste」エンブレムの文字色は緑。
VRリミテッド-Bのボディ色に合います。

 

Roadsterの文字色は他にも
黒(1600cc)
赤(1800cc・シリーズ2以前)があります。
装備以外で外観から識別できるポイントです。

 

幌。
おそらく製造時からのもの。VRリミテッド-Bは緑が標準装着品。

 

ビニールにはこういった刻印が入っています。



<VRリミテッド カタログより>

【Combination B】 1800・シリーズ2の真価を、深いグリーンで統一したボディカラーと幌、精悍なブラックの本革シートで味わう、VRリミテッド。
残念ながら、この「VRリミテッドB」は発売時に人気が無く、700台限定だった「リミテッドA」に予約が集中したそうです。この深緑も悪くはないと思うのですが、緑を買うのであったら「Vスペシャル」の緑×タンというイメージが強すぎたのかもしれません。
またこの時すでにNA型発売から5~6年経過していた時期ですから、いくら限定車と言えども、こちらに新しさを感じられなかった事もあるのでしょう。


 

軽量フライホイールとファイナルの変更が記されています。


 

ビルシュタインショックと15インチホイール。
カタログにこの車の推しポイントとして、ビルシュタインと15インチタイヤが掲載されているものの、現在の私の仕様では残念ながら二つ共交換しております。それでも十分楽しめているのはロードスターの基本仕様の良さだと思っています。


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